単品怪談

ご当地伝説(実話)


 「東京伝説」というのは、作家・平山夢明氏の著作で、超自然現象が関わらない恐怖、すなわち人間が起こす恐怖譚である。タイトルに「東京」とあるが、おそらくは東京で起こった話ばかりではないだろうと思われる。
 ここでは、新聞やネット上で拾った、人間にまつわる事件や、私自身が体験、あるいは目撃した奇妙な出来事などをつらつらと綴ってみた。


2007年4月3日 福岡・大牟田

民家に男女5遺体、死後20年から4年…福岡・大牟田

 3日午後5時50分ごろ、福岡県大牟田市明治町3の住宅で、白骨化したりミイラ化したりした男女の遺体5体を、県警大牟田署員が発見した。近所の人が「ここ数年、家の人の姿を見かけない」と市に知らせたが、住人と連絡が取れないため、市職員が同署に通報した。死後20~4年経過していた。
 この家に住んでいた90歳代の老夫婦と50~60歳代の長女、二女、二男と連絡が取れなくなっており、同署で身元の確認を急いでいる。
 五人の親族は同署の調べに対し、「死者をそのまま置いておくと生き返ると信じていた」と話しているという。同署は、宗教絡みの可能性もあるとみている。
 調べによると、住宅の住人は、生存していれば99歳の夫と92歳の妻。姿を見かけないと知った市職員が3月中旬から、玄関の呼び鈴を鳴らしたり、「連絡を下さい」とメモを入れていたが反応がないため、市内に住む三女に事情を聞いたところ、「じいちゃんとばあちゃんは、長男が熊本へ遊びに連れて行った」「親せきの家に行ったが、時々家に戻っている」などと、説明が次々と変わった。 不審に思った市職員は同署に通報。署員が3日、室内に入って遺体を発見した。5体は三つの部屋から見つかり、布団をかぶった遺体もあった。
 遺体の状況から、同署は一度に死亡したのではなく、時期がずれて亡くなったとの見方を強めている。
 現場はJR大牟田駅から北に約3キロの住宅街。
(2007年4月3日 読売新聞)


2007年5月15日 福島・会津若松

母親殺害:高3男子が自首…切断頭部持ち 福島・会津若松

 事件発生を受け、報道関係者が集まっている会津若松署=福島県会津若松市で15日午後0時5分、手塚耕一郎撮影 15日午前7時ごろ、福島県立高3年の男子生徒(17)=同県会津若松市=が「母親を殺した」と切断された人間の頭部を持って、福島県警会津若松署に自首した。同署員が少年の住むアパートを確認したところ、首のない女性の遺体と凶器とみられる刃物があった。同署は少年を殺人容疑で緊急逮捕し、遺体は同県金山町の保育所に勤めている少年の母親(47)とみて、身元の確認を急いでいる。
 調べでは、少年はバッグを持って署に現れ、署員が中を確認したところ、頭部が入っていた。少年は特に取り乱した様子ではなく、署員に「夜中に寝ている母親を、一人で刃物で殺した」と話した。一方でつじつまの合わないことを話し、「誰でも良かった」などとも述べているという。
 少年は両親、祖父母、兄弟との七人家族。少年は長男で、通学のため、別の県立高校に通う次男と会津若松市内のアパートで暮らしていた。実家は同県金山町にあり、母親がたびたび様子をみに来て家事などの世話をしていた。少年は学校を休みがちだったといい、精神科に通院中という。
 女性の遺体は、アパートで布団に横たえられていた。同署は母親が14日に訪ねて来て、同日深夜から15日未明にかけて殺害されたとみて、少年から詳しい事情を聴いている。同居している弟は署員がアパートに行った時におり、事件にはまったく気付いていない様子だったという。【松本惇】
(2007年5月15日 毎日新聞)


2007年6月10日 大阪・守口

マンション屋上に放置の冷蔵庫から女性変死体…大阪・守口

 10日午前9時45分ごろ、大阪府守口市大庭町のマンション(5階建て)屋上にある冷蔵庫(高さ130センチ、幅48センチ、奥行き51センチ)の中に、女性の遺体が入っているのを、住民男性が発見、守口署に通報した。
 府警捜査1課と同署は身元の確認を急ぐとともに、死体遺棄容疑で捜査を始めた。
 調べでは、冷蔵庫は冷凍室と冷蔵室(高さ93センチ)の2ドアタイプ。遺体は成人女性とみられ、冷蔵室に折り畳まれるようにして入っており、毛布とタオルケットに包まれた状態だった。
 遺体は腐敗が進んでいる模様で、府警は司法解剖して死因などを調べる。
 住民がベランダでたばこを吸っていたところ、異臭がしたため確認しに行って発見したという。冷蔵庫は数年前から屋上に放置されており、電源は入っていなかったという。
 現場は地下鉄谷町線大日駅の北西約900メートルの住宅街。
(2007年6月10日 読売新聞)


2007年9月18日 京都・京田辺

手斧で切りつけ警察官の父殺害、16歳二女を逮捕…京都

 18日午前4時40分ごろ、京都府京田辺市の京都府警南署交通課の巡査部長(45)方から、女性の声で「夫が首を切って自殺した」と119通報があった。
 消防からの通報で府警田辺署員が駆けつけたところ、2階寝室のベッドの上で巡査部長が首から血を流して倒れ、すでに死亡していた。1階にいた専門学校生の二女(16)の着衣に血が付着していたため、事情を聞いたところ、殺害を認めたため、殺人容疑で緊急逮捕した。
 調べによると、巡査部長は首の右側を切られており、争った形跡はなかった。1階居間に、凶器とみられる血の付いた手斧(刃渡り約11センチ)が落ちていた。二女は調べに対し「お父さんを手斧で殺した。お父さんが嫌いだった」などと供述しており、府警は、家庭内のトラブルで、二女が就寝中の巡査部長を殺害したとみて、18日午後から遺体を司法解剖し、事件当時の状況や動機を詳しく調べる。
 巡査部長は1981年4月、府警に採用され、昨年4月から同署で勤務。交通課では交通事故捜査係だった。パート勤務の妻(41)、短大生の長女(19)と二女の四人暮らしで、同署員が駆けつけた際、妻と娘2人は1階のダイニングキッチンに一緒にいたという。
 現場は市内の新興住宅地。
(2007年9月18日12時39分 読売新聞)


2007年10月26日 大阪・天王寺

 私の話。
 平山夢明氏の「日々狂々、怪談日和。」を初めて読んだときは、びっくらこいたものだ。
 この人はまあ、なんてすごいところに住んでいるんだろうと。
 なかなかこんな体験はできねえよなと。
 しかし、つらつら考えるに、私も似たような経験、あるいは一歩間違えれば同様の経験をしたかも知れない、と気づいた。
 なにしろ私は大阪在住である。
 地元民ですら足を踏み入れない西成/あいりん地区からさほど遠くないところに住んでいる。
 私があいりん地区に行くことはまずないが、あいりん地区の狂人が私の居住エリアにまでやって来ることは十分にありえる。
 バカメダ一家のような顔立ちで、目の焦点が合っていない人間がゾンビのように歩いている地区なのだ。
 実際、出かけると三度に一度は狂人を見かける。
 先日は、地下鉄ホームの壁沿いにある排水溝に話しかけている男がいた。
 排水溝との会話に飽きると、にこにこ笑いながらそこにはいない誰かと会話しつつ、ホームをあっちへ行ったりこっちへ行ったりしていた。
 平山氏だったら、「誰と話しているのか」と尋ねたりするのだろうか。
 狂人以外にも、ほんの近所で殺人事件があったし、駅までの途中の道で生ゴミの臭いはただよってるし。(平山氏が語るところによると、腐乱死体が近くにあると生ゴミの臭いがするんだとか)
 大阪も負けていないぞっと。(勝ち負けの問題かよ)


2008年2月11日 東京・足立区

東京・足立区で一家三人死亡、一人は重体…無理心中か

 11日午後3時45分ごろ、東京都足立区梅田2の機械工佐々木亨さん(52)宅前の路上で、シャッターのすき間から血が流れているのを通行人が発見し、近くの交番に届け出た。
 警視庁西新井署員が駆け付けたところ、佐々木さん宅の1階作業場と2階から、佐々木さんや二男で都立高1年の晃さん(15)ら四人が血だらけで倒れているのが見つかり、佐々木さんら3人が搬送先で死亡、晃さんは後頭部が陥没し、両手首を切断されて意識不明の重体。晃さんが救急隊員に「おやじにやられた」と話していたことから、同署では、佐々木さんが無理心中を図ったとみて調べている。
 死亡したのは、佐々木さんのほか、母親の得子さん(84)と、妻(49)とみられる女性で、女性は顔の損傷が激しく、身元確認ができないという。
 佐々木さんと得子さん、晃さんの三人が1階作業場で、女性が2階で倒れており、作業場には、犯行に使用したとみられる血が付いたおのが落ちていた。
 同署によると、佐々木さん宅は、都立高3年の長男(18)との五人暮らしで、事件当時、長男は外出していた。
 近所の人の話によると、佐々木さんは自宅で、中古機械の販売をしていたという。
 現場は、東武伊勢崎線五反野駅の西約500メートルの国道4号線(日光街道)沿い。
(2008年2月11日 読売新聞)


2008年4月15日 大阪・ミナミ

 私の話。
 今日、所用でミナミに出かけた。
 相合橋筋あたりを歩いているとき、フラフラと歩いている二十代と思われる男性を追い抜いた。
 肩がぶつかったとか、因縁を付けられたとか、そういうことはなかった。向こうが歩く速度が遅かったので、普通に横を通り過ぎただけだ。
 追い抜いてから、後ろで男が何か言っているのに気づいた。

「しばき殺したろかヴォケが」

「しばき殺したろかヴォケが」

「しばき殺したろかヴォケが」

 それだけを、ひたすら繰り返していた。
 私に対して言っていたのかどうか、わからない。
 そのボキャブラリーの貧困さが可笑しかったりもしたが、何かのはずみで殴りかかってこないとも限らないのだ。
 やっぱり、それなりに薄気味悪くもあった。
 にしても。
 拙ブログにたまに付く低レベルな煽りコメントにも見られる傾向であるが、ボキャブラリーの貧困さと頭の悪さはストレートに比例しているな。


2008年5月29日 福岡・志免町

押し入れの天袋に女 マットレス持ち込み、隠れ住む?

 民家に忍び込んだとして、福岡県警粕屋署は28日、住所不定、無職堀川タツ子容疑者(58)を住居侵入の疑いで現行犯逮捕した。押し入れの天袋にマットレスが持ち込まれており、同署は数カ月間隠れ住んでいた疑いもあるとみている。堀川容疑者は「住む所がなかった」と話しているという。
 調べでは、堀川容疑者は28日午後3時ごろ、同県志免町の無職男性(57)宅に侵入した疑い。
 男性は一人暮らし。家の中で食べ物がたびたびなくなったことから、何らかの反応があると画像を携帯電話にメールで送る仕組みの警報装置を設置。28日午後に外出した際、家の中で人が動き回る画像が携帯に送られてきたため110番通報した。駆けつけた粕屋署員が、天袋に隠れていた堀川容疑者を見つけた。
 同容疑者は以前にも男性宅に侵入したことがあるらしい。天袋にはペットボトルなども持ち込まれていたという。
ASAHI.comより


2008年12月11日 大阪・天王寺

 私の話。
 梅田や難波ほどではないにしても、天王寺も複数の鉄道路線が通っているので、けっこうややこしい地下構造になっている。
 先日、その一つを歩いていたときのこと。
 前方に、壁にほとんど顔をくっつけるようにして何かを見ている男性の姿が目に入った。
「何してんだろ」
 と思いつつ、次第に接近してゆく私。
 目が悪いとしても、何か妙な感じだった。
 やがて数メートルまで近づいたとき、その男性は壁に口づけた。
「ほえっ?」
 思わず目を丸くする私。
 男性は口づけした場所から数歩歩いたあと、突然走り出した。
 ちょうどそのとき、私は男性が立っていた場所まで来た。
 何を見ていたんだろうか?
 私は壁の方を見た。
 壁にあったのは、どこかの観光地のポスターだった。
 和服姿の若い女性が三人並んで笑っている図であった。
 男性はその中の一人に口づけたのだった。
 ぞっとする、とまではいかないが、「ああ、やっぱりおかしなやつがけっこういるのだなあ」と、この手の奇行を目撃するといつも思うことを、今回もまた思って、帰宅の途についたであった。


2009年3月2日 愛知・清須市

圧縮古紙の塊から男性の遺体…愛知の製紙原料問屋

 1日午後2時15分頃、愛知県清須市西須ヶ口、製紙原料問屋「米彦(こめひこ)」(永井並夫社長)の作業場で、圧縮された古紙の塊に血がにじんでいるのを作業員が見つけ、110番した。
 県警西枇杷島(にしびわじま)署が解体したところ、中から押しつぶされた状態の男性の遺体を発見した。同署は身元の確認を急ぐとともに、事件と事故の両面で調べている。
 発表によると、男性は成人と見られ、黒っぽい服を着ていた。外傷の有無は不明という。県警は2日、遺体を司法解剖して詳しい死因を調べる。古紙の塊は1~2メートル四方の直方体。2月28日から1日にかけて、同市や隣接する名古屋市から運び込まれた古紙をプレスしたものという。
 同社は古紙や段ボールを再利用のために圧縮し、製紙業者に販売している。作業場は道路に面しており、出入りはほぼ自由にできる。1日は、午前8時半から作業員三人が仕事をしており、全員の所在が確認できているという。
 現場は名鉄名古屋本線丸ノ内駅近くの住宅街の一角。


圧縮古紙の男性遺体の身元、元アルバイトと判明

 愛知県清須市西須ヶ口の製紙原料問屋「米彦(こめひこ)」の作業場で、圧縮された古紙の塊から1日に遺体で見つかった男性は、同県甚目寺(じもくじ)町西今宿、元同社アルバイト安藤孝太郎さん(69)であることが2日、県警西枇杷島(にしびわじま)署の調べでわかった。
 発表によると、遺体の着衣から住所と名前の書かれたメモと自宅の鍵が見つかり、家族が身元を確認した。安藤さんは先月28日まで、同社でアルバイトとして勤務していた。
 捜査関係者によると、安藤さんの自宅は同社から南西約800メートルで、1日昼頃、家族に行き先を言わないまま出かけたという。検視の結果、遺体からアルコール反応が出ており、安藤さんはかなり酒を飲んでいたとみられる。
(2009年3月2日 読売新聞)


2009年6月19日 大阪・梅田

 私の話。
 仕事からの帰り道の話。
 JR大阪駅の改札を出、大阪市営地下鉄谷町線に乗るため、人でごった返している大阪地下街を通る。
 人をよけよけ歩いているとき、数メートル先を歩く人物にかすかに違和感を覚えた。
 中肉中背、ややぽちゃ、ちょっと度数高めっぽい眼鏡、ブルーのTシャツ、二十代前半ぐらいの男。
 歩き方、立ち居振る舞い、目の動き、……などなど、なんとなしに軽い知的障害あるいは精神障害があるような印象を持った。
 なぜそう思ったのかはわからない。ただ、この手の頭のおかしい輩がうじゃうじゃいる地元なので、この手の人間に対する嗅覚は鋭い自負がある。
 はいそこ。「『類は友を呼ぶ』ちゃうんか」などと言わない。本人も微妙に気にしているんだから。
 でまあ、歩く方向がたまたま同じ方向だったので、少し後方から様子をうかがっていると、件の人物、自分の数歩前を歩くOL風の若い女性の背を、親しげにポンポンポンと叩いた。振り向いた女性を見て、「@¥:;p:llo;.,k(この部分、聞き取れず)すいませんすいません」などと言って頭をぺこぺこと下げた。
 これだけならば、ごく普通の日常風景。
 ところが、女性が再び歩き出すと、すぐに小走りであとを追って、またも背中をポンポンポン。さすがに今度は女性も振り向かなかった。それから先は、どうなったかわからないが、女性もかなり怖かったのではないか。
 人混みの中だから大丈夫とは限らないのは、秋葉原の事件を見ても明らかだし。
 もし女性に男性の連れがいたら、ぶん殴っていたんではないだろうか。保護者らしき人は見あたらなかった。


2010年5月9日 大阪・豊中

殺人未遂容疑:娘の友人の女児刺す 42歳女逮捕

 9日午後3時55分ごろ、大阪府豊中市原田元町1の3階建てマンション2階に住む男性(45)から「妻が娘の友達を刺した」と110番があった。府警豊中署によると、男性宅に遊びに来ていた同市内の小学5年の女子児童(10)が腹部から血を流して倒れており、同署は男性の妻(42)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。女児は病院に運ばれたが命に別条はないという。
 豊中署によると、女児は男性の娘(10)と同じ学校に通う同級生で、この日午後0時半ごろ訪問。午後3時55分ごろ、2人が居間でテレビゲームをしていたところ、妻が突然「娘を殺さないで」と言って、女児の腹部1カ所を包丁で刺したという。部屋からは包丁(刃渡り約18センチ)が見つかっており、同署は凶器とみて、詳しい動機を調べる。妻は名前や住所は話しているが、調べに対し黙秘しているという。
 近所の男性(40)によると、昨年度、娘の小学校でPTAの保健体育委員を一緒に務めたといい、「よく仕事をしてくれる人でありがたかった。口数は少なく、飲み会でも1人で黙々と飲んでいた。事件を起こすような人ではなかったが」と驚いていた。
 同署によると、妻は約7年前から精神科に通院している。


2010年5月18日 大阪・東住吉

小2女児刺され重体 32歳の女逮捕

 17日午後3時10分ごろ、大阪市東住吉区今川の会社員、嵯峨根孝治さん(45)宅前の路上で、次女の市立育和小2年、瑞奈(みずな)さん(8)が、近づいてきた女に、刃渡り16センチの出刃包丁で胸や腹などをいきなり刺された。瑞奈さんは病院に搬送されたが、意識不明の重体。110番で駆け付けた警察官が、現場に立っていた女に事情を聴いたところ、「私が刺した」と認めたため、殺人未遂容疑で女を緊急逮捕し、凶器の包丁を押収した。
 東住吉署によると、女は自称・大阪市住吉区我孫子の無職、玉置雪花(せつか)容疑者(32)。調べに「知らない女の子を持っていた包丁で刺しました」と供述した。
 警察や消防によると、瑞奈さんは頭や胸、腹、背中、腕など4~5カ所を刺されていた。病院搬送時は意識があり、救急隊員に「知らないおばちゃんに刺された」と話したという。
 近所の人の話によると、瑞奈さんは近所の友達とその母親の3人で学校から帰宅し、2人と別れた直後に襲われた。玉置容疑者は午後1時ごろから、瑞奈さんの家の前付近の路上に自転車を止め、黒いキャップを目深に被り、たばこを吸いながら立っていた。瑞奈さんを刺す直前には、何かぶつぶつ言っていたという。悲鳴を聞いた近所に住む男性(49)が玉置容疑者から包丁を取り上げた。
 現場はJR関西線東部市場前駅南約1キロの住宅街。路上は幅約5メートルと広く、子供の遊び場になっていた。


2010年8月13日 大阪・堺

自転車にまたがったまま変死

 堺市内のホテルで、40代の男性が自転車にまたがったまま変死しているのが見つかっていたことが13日、堺署への取材でわかった。ホテル従業員も約2ヶ月間立ち寄っていない地下へ通じる階段の踊り場で発見。司法解剖でも死因はわからず、熱中症や突然死などが考えられるが、結局謎のままだ。同署は遺体の状況などから事件性はないと判断したが、「それにしても不可解な死に方」と首をかしげている。
 堺署によると、変死体が見つかったのは3日午前9時ごろ。「異臭がする」とホテル関係者から通報があり、署員が駆けつけると、屋外の非常階段から地下へ下りる踊り場で、自転車にまたがり、壁にもたれかかった状態の遺体を発見した。
 指紋などから身元は40代の男性と判明。着衣の乱れや外傷はなく、現場周辺に転落したような形跡もなかった。司法解剖の結果、死後1週間以上と推定されたが、死因は「不明」と判定された。
 ホテル関係者の堺署への説明によると、非常階段は外からでも入れるが、遺体が見つかった踊り場には少なくとも2ヶ月は誰も立ち寄っていなかったという。
 結局、男性がなぜ自転車で階段を下りて地下の踊り場にいたのかはわからず、関係者の間ではちょっとした真夏の゛ミステリー?になっている。
 堺署幹部は「現場写真を見て、こんな死に方があるのかとびっくりした。何のために踊り場にいたのかもわからないし、謎は深まるばかり」と話している。
(2010年8月13日 産経新聞)


2011年4月9日 岐阜・下呂市

「この下に死体」県道にメモ、斜面から白骨 岐阜の山林

 9日午後1時10分ごろ、岐阜県下呂市小坂町落合の県道で、通行人の女性が「白骨死体がこの下にあり。110番願う」と書かれたメモを見つけ、下呂署に通報した。県道の約10メートル下の斜面で一部が白骨化した遺体が見つかり、県道から投げ捨てられた可能性があるとして、県警は死体遺棄容疑で捜査を始めた。
 県警の発表によると、遺体は成人とみられ、性別不明。周囲に女性用の衣服が散乱していた。メモは、県道の中央付近に置かれた車の三角表示板に貼りつけられていた。現場は、下呂市役所から北東約25キロの「濁河(にごりご)温泉」そばの山林。同県高山市や長野県境にも近い。


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