5.あるサイトの書き込みから
関東近郊の実話怖い話スレ
1 :名無しの百太郎…… :17:59
関東近郊で起こった怖い話、目撃した残虐な事件、
などなどを教えてください。
あなたの目撃談ならさらにウマー。
よろぴこ。
2 :名無しの百太郎…… :19:08
新スレおめ――<・∀・>――
で、どうなの?
3 :名無しの百太郎…… :20:10
||∀゚) こわい話ニガテ!!!
4 :名無しの百太郎…… :20:37
青梅街道で、スクーターに乗った女子高校生がセンターラインを走っていて、
すれ違った車のミラーにメットのあごひもが引っかかり、首チョンパでアボーン。
5 :名無しの百太郎…… :21:39
>>4
新聞で見た。モッタイナイ
6 :名無しの百太郎…… :22:23
五反田の安アパートで、男女の死体ハケーン。
男は死後1ヶ月で腐敗しきっていたが、女の方はその死体にずっと付き添っていたという……
((((( ;゜д゜)))))ガクガクブルブル
7 :名無しの百太郎…… :22:26
**区***町で、頭のおかしくなった男が斧を振り回して、
両親を殺してから、外の通行人を惨殺。
たまたま通りがかった女子高校生も襲われかけたが、警官に射殺。
8 :名無しの百太郎…… :22:28
>>7
襲われかけた女子高生の画像キボンヌ。
ブスだったら死んでてもいい。
9 :名無しの百太郎…… :22:28
>>7
そこ、心霊スポットだよね。
10 :名無しの百太郎…… :22:34
もう解体されて更地になったYO!
11 :名無しの百太郎…… :22:45
近所に住んでた夫婦。
嫁さんがなぜか突然発狂して、夜中にだんなを刺し殺した。
その後、精神病院行き。
町中大騒ぎになったよ。
12 :壁∥_・)ジーッ :22:47
嵐が。。。
来そうなヨカーン
13 :名無しの百太郎…… :00:56
池袋のPという喫茶店には、幽霊が出る。
14 :名無しの百太郎…… :07:10
アル中の男が、自分の子供を壁に叩きつけて殺し、女房も殺してバラバラにした。
15 :名無しの百太郎…… :14:46
東上線のK駅近くにある延嶺寺には、見ると呪われる絵があるという……
16 :名無しの百太郎…… :21:19
サイタマかよっ!
17 :名無しの百太郎…… :00:16
不倫していたOLが、不倫相手の一家を散弾銃で射殺。
その後、自分の頭も吹き飛ばして、アボーン。
18 :名無しの百太郎…… :11:25
((((( ;゜д゜)))))ガクガクブルブル
女はコワヒィ
19 :名無しの百太郎…… :11:38
>>17
頭の吹っ飛んだ状態のOLの画像キボンヌ。
20 :名無しの百太郎…… :15:25
皆殺しOL萌え。
21 :名無しの百太郎…… :17:16
都内の私立愛徳女子高校の女生徒が、妊娠したことに悩んでマンションから飛び降り自殺。
その後、学校内で、すすり泣きながらさまよう女生徒の幽霊が……
((((( ;゜д゜)))))ガクガクブルブル
22 :名無しの百太郎…… :21:53
>>21
実名出すなゴルァ!
23 :名無しの百太郎…… :23:54
ありがち。>すすり泣きながらさまよう女生徒の幽霊
24 :名無しの百太郎…… :16:23
>>21
中出ししてんじゃねーヨ
25 :名無しの百太郎…… :23:40
都内の女子校で、5人が次々に不審死、一人が行方不明。
26 :名無しの百太郎…… :23:47
一人が行方不明>そいつが犯人
27 :名無しの百太郎…… : 23:51
***区***町で、ホームレス殺しがあったよね。
その犯人が次々に死んでるって聞いたけど、誰か詳細キボンヌ。
28 :名無しの百太郎…… :09:27
犯人というか……犯人らしい連中がな。
殺されたホームレスの祟りとか?
29 :名無しの百太郎…… :10:02
なんで犯人だって分かるんだ?
30 :名無しの百太郎…… :17:08
うわさだよ。
31 :名無しの百太郎…… :17:51
殺されたホームレスの死体が消えたらしい。
32 :名無しの百太郎…… :18:00
ゾンビかよ(藁
ソースキボンヌ。
33 :名無しの百太郎…… :19:53
その死んだはずのホームレスが歩き回っているのを目撃されているらしいと書いてみるテスト。
34 :名無しの百太郎…… :21:08
だからソース出せって。もっともらしいこと書いてんじゃねーよ。
35 :名無しの百太郎…… :21:11
新聞に出たわけじゃなし、ソースなんて出せるわけねーだろ、ヴォケ!
36 :名無しの百太郎…… :21:40
>>34>>35
もちつけ。
マジレスすると、あの近辺の住民の間では、本当だと言われてる。
実際に死体が消えているから、そういううわさがあるんじゃないか?
少なくとも、犯人と目されてる悪ガキが二人死んでるのは確かだ。
37 :名無しの百太郎…… :21:41
消えたホームレスは、メリーさんの館に隠れているらしい。
38 :名無しの百太郎…… :21:42
>>37
メリーさんの館は関西の話だろ。神戸だった?
39 :名無しの百太郎…… :21:44
通称でそう言われてるだけらしい。>こっちのメリーさんの館
40 :名無しの百太郎…… :21:46
……で、なに? そのホームレスが、自分を殺した連中に復讐してるっての?
41 :名無しの百太郎…… :21:47
らしいな。ところで、こっちのメリーさんの館って、どこよ。
42 :名無しの百太郎…… :21:48
メリーさんの館の場所教えれ。
そこで昼休み終了5分前の予鈴が鳴り、私はインターネットの閲覧をやめた。
星龍学園高等部の視聴覚室にはパソコンが数台置いてあり、生徒は自由に操作できる。
すべてネットに接続されていて、アダルトサイトなどのたちの悪いサイト以外は、閲覧可能だ。
私が今見ていたのは「TWOチャンネル」という掲示板サイトで、昼休みになんとなくサイト内をさまよっていたら、「もっちゃん」に関する書き込みを見つけたのだった。
「『メリーさんの館』って……なんだろ」
6.K医大法医学部/准教授室
「これで二人目ですよ。……先生。どうすれば、ああいう死に方……いや、殺し方が可能なんでしょう」
剖検──死体検案を終えて、監察医の部屋でコーヒーを飲みながら、死体検案に立ち会った刑事が、首をひねって言った。
「私が聞きたいわよ。……今回のホトケ様も、部屋の中で死んでたのよね?」
剖検を担当した、名取裕子似の女医が逆に聞き返す。
「はい。部屋の真ん中であおむけになった状態で」
「喉に大きな咬み傷……ここからの大量出血が直接の死因、あと、腹部も咬み破られていて、内臓の一部が欠損……って、これってね、ぶっちゃけて言えば肉食動物に喰い殺されたって感じなのよね。──ねえ、ドーベルマンとか、そういう気の荒い犬を飼っていたってことないわよね?」
「ええ、どちらの家庭もペットは何も飼っていなかったようです。と言うか、そもそも犬とかそういう動物の声を聞いた人間はいないんですよねえ。──ねえ先生、何か、動物が咬み殺したように見える殺し方って、ないですかあ?」
刑事は情けない声を上げた。
「そんなこと私に言われたってさあ。……この前のホームレス殺人の遺体も、見つからないままだし。私だって困ってんだからね」
そう言ってから、女医は思い出したように刑事に訊いた。
「ホームレスと言えば……うちの旦那からちらっと聞いたんだけど、この被害者二人、ホームレス殺人の容疑者なんだって?」
「はあ。まだ証拠が固まってなくて、聞き込み段階なんですが、どうもそうらしいと。
ただ任意で引っ張るにしても、その前に立て続けに殺されてしまいまして。
交友関係もよく分からない状況なんすよ。こっちも困ってるんす」
「あ。もしかして口封じで殺された、とかさ」
「マル暴(暴力団)じゃあるまいし。ガキがそんなことしませんよ。先生、サスペンスドラマの見過ぎっす。……それよか先生、最近流れてるうわさ、ご存知ですか」
「……うわさ?」
「最初のホームレス殺人、あのガイシャが、復讐しているんじゃないかって言うんですよ」
「……だって、死んでるじゃないの。遺体は行方不明だけど」
「ですから」
刑事は、かすかに体を震わせて言った。
「そのガイシャの呪いなんじゃないかって言う……ちまたのうわさです」
「バ……バカ言わないでよ。あたしは医者よ? 呪いだのなんだの、そんなことを認めるわけにはいかないわよお! くだらないこと言ってないで、さっさと犯人捕まえなさいよ!」
そう言いながらも、女医の顔色は若干青ざめていた。
7.犯人たち
佐々木有樹──15歳 中学3年
松本直哉──15歳 中学3年
後藤篤志──16歳 無職
田中英樹──15歳 中学3年
この四人が、「もっちゃん」を殺害した犯人である。
四人は毎夜のように盗難ミニバイクを乗り回し、住民の安眠を妨げていた。
あの夜も、いつものようにけたたましい排気音を立てて、公園内の広場を周回していた。
その公園の隅をねぐらにしていたのが「もっちゃん」であった。
薄い綿布団に身を包み、もっちゃんは寝入っていた。
……実際はミニバイクの騒音で目覚めていたであろうが、わざわざ火の粉を浴びる物好きはいない。
たいていのホームレスたちは、じっとして嵐が過ぎるのを待つ。
が、その夜は違った。
もっちゃんの飼っている老雑種犬が、騒ぎ回る四人に吠え立てたのだ。
主人を守ろうとしてのことだったのであろう。
さすがに「もっちゃん」は体を起こし、老犬をなだめたが、すでに遅かった。
「なんだこのワンコロがあ」
四人が「もっちゃん」の姿をとらえた。
もっちゃんは老犬の身体を抱きながら、自分を取り囲む四人を見上げた。
その目にはおびえのようなものはなかった。
四人をただ、無表情に見上げていた。
それが、四人のカンにさわった。
「なんだその目わあ……この乞食が」
かくして、なぶり殺しが始まった。
なぜか、「もっちゃん」は悲鳴ひとつ上げなかった。
佐々木有樹、松本直哉──この二人は、すでに亡い。残るは二人。
残る二人のうちの一人、田中英樹は自分の部屋で、震えていた。
自分の部屋にこもっても意味がないのはよく分かっている。
佐々木も松本も、自分の部屋の中で死んでいたのだ。
否! 殺されていたのだ。
だがそれでも、田中は部屋の中で震えるしかなかった。
突然、携帯が着信音を上げ、田中は悲鳴を上げた。
ディスプレイに出た名前は、後藤篤志であった。
おそらく後藤も、どこかに隠れて震えているはずだ。
お互い、それは分かっている。
「……オレだけど」
『たなかあ……た、助けてくれよお』
「後藤? どうしたんだよ。……今どこだよ」
『犬がよお……犬が、家の周りをうろうろしてやがってよお』
「なんなんだよ、犬ってよ」
『あの犬に決まってんだろうが! あの乞食が飼ってた犬だよお!
あいつが、こないだから、俺をつけ回してやがるんだあ!』
「なんであいつの犬って分かる……」
そこまで言いかけたとき、携帯からすさまじい悲鳴が飛び出した。
「どど、どうしたん……」
あわてて問いかけたが、もはや後藤は聞いていなかった。
『いぬっ! 犬が来たあっ! あの犬! あの犬があっ! 目の前! 俺の前にいっ!』
『来るな乞食野郎っ! ぶち殺されてえかっ! 来るなって言ってんだっくそ犬っ!』
『く、来るな、ひゃ、ひやわわわ、わ。ぐひゃあああああははははははっ!』
あとの方の声は、悲鳴なのか笑っているのか分からなかった。
それから先、携帯から聞こえてくるのは、何かぐちゃぐちゃべちゃべちゃとした音だけであった。
その「咀嚼音」の中に、ときおり野生動物のような荒い息づかいが混じっていた。
数瞬の沈黙。
『……まだ聞いてるかね』
後藤の声ではなかった。
「……誰」
クックックッという、押し殺した笑いが聞こえた。
『あんたが最後の一人だよ』
あのホームレスの声であった。
田中は携帯を壁に放り投げた。
そこまでが、田中の限界であった。