黒神由貴シリーズ

番外編3.黒神由貴シリーズ豆辞典


あ~お

あいざわじゅんこ/相沢純子→【幻丞色町退魔行Ⅱ】
幻丞を頼り、大阪から来た女性。背中にドクロの彫り物を持ち、それを祓ってほしいと依頼する。

あきやま/秋山→【黄泉と電脳空間の間(はざま)で】
榊真理子の兄・真彦の大学で助手を務める大学生。サイト「黄泉への扉」を造り、電脳空間「黄泉の世界」の支配者となることを企む。

あしやどうまん/蘆屋道満→【その後の塩の家】【臨時教師 神代冴子】
平安時代、一条天皇の頃の陰陽師。藤原顕光お抱えであったといわれている。

あふろでぃーて/アフロディーテ→【冥婚】
水越琴美が勤める、山形市内にあるラウンジ。

あべみちあき/安倍道明→【アイドル生出演の日】
倉本ミチルのマネージャー。安倍晴明の末裔。事故死した倉本ミチルを「反魂の術」によってよみがえらせる。

あべゆかり/安部由加里→【幻丞色町退魔行】
作中に登場する男性のトラウマの元となった女性。堕落した生活のあげく、孤独死する。

あまんだ/アマンダ→【交換留学生キャティ】
アメリカからの交換留学生。関西訛りながら、日本語は堪能。

ありす/アリス→【少女アリス】
私立星龍女子学園の1年生。男女を問わず、異常にもてる。それにともない、周辺で男女間のトラブルが頻出。

いぬがみのほう/犬神の法→【地獄の業火、浄めの火】
呪法の一つ。犬を首まで地面に埋めて飢えさせ、餓死寸前に首を切断し、呪いたい相手に取り憑かせる。

うしのくび/牛の首→【黄泉と電脳空間の間(はざま)で】
SF作家・小松左京の怪談。「ものすごく怖い」という評判だけが一人歩きし、内容は誰一人として知らないという、メタ怪談。

えすにせん/S2000→【凶走鬼】
本田技研のスポーツタイプ車。2シーターのオープンカー。神代冴子の愛車。

えちぜんやろくえもん/越前屋六右衛門→【遊女無惨絵縁起】
江戸時代の豪商。豪商仲間と共に、買い取った遊女が惨殺されるのを眺めて楽しむ。その際、お抱えの絵師にその情景を描かせていた。

えんりょうじ/延嶺寺→【遊女無惨絵縁起】【遊女無惨絵始末】
遊女無惨絵が納められている寺。非公開。

おおくらゆうこ/大倉優子→【少女アリス】
ぶりっこ、あるいは不思議キャラとして知られているアイドル。アリスと似ている。モデルは小倉優子。

おおさきゆたか/大崎豊→【願いがかなうアクセ】
十代から二十代前半の世代から熱狂的に支持された、ロックシンガー。薬物中毒により、とある住宅街の路地で倒れているところを発見される。のち死亡。モデルは故・尾崎豊。

おおつぼみき/大坪ミキ→【願いがかなうアクセ】
大崎豊一周忌がテレビ報道されたとき、榊真理子や黒神由貴とトラブルになる。熱狂的な大崎豊ファン。

おおにしてつじ/大西鉄二→【邪眼の玻璃面】
本名 朴永天(パク ヨンジュン)。喜屋武千波を惨殺した一人。かかいムンとなった喜屋武美咲によって、ベンツ運転中に事故死。

おばあさま/お祖母様→【その後の塩の家】
黒神由貴が祖母・黒神千代を呼ぶときの言い方。

おみわたり/御神渡り→【神の落としもの】
長野県諏訪湖で冬に起きる天然現象。その形から、神が湖を渡った跡とされる。本作では、ヒヒイロカネで造られた勾玉を追う怪物。クトゥルー?

おりはるこん/オリハルコン→【神の落としもの】
古代ギリシア・ローマ世界の文献に登場する、銅系の合金と考えられる金属。

か~こ

かいきだいさくせん/怪奇大作戦→【かまいたちを倒せ】
円谷プロ製作の特撮怪奇ドラマ。エピソードに「かまいたち」という話があり、本作はその話に捧げられている。

かかいむん/かかいムン→【邪眼の玻璃面】
「ムン」とは琉球語で死霊のこと。「ムン」が人に取り憑いた状態のことをさす。

かきのはずし/柿の葉寿司→【邪眼の玻璃面】
奈良県・和歌山県の郷土料理。一口大の酢飯に鯖や鮭の切り身を乗せ、柿の葉でくるんだ押し寿司。柿の葉には殺菌作用があると言われる。

かつかわしょうけい/勝川正慶→【遊女無惨絵縁起】【遊女無惨絵始末】
遊女無惨絵を描いたとされる絵師。

がっさん/月山→【冥婚】
山形県にある霊峰。ここでは、神代冴子が勤めていた、山形市内にあるスナックの名。「アフロディーテ」と同じフロアにある。

かまいたち/かまいたち→【かまいたちを倒せ】
日本の甲信越地方[要出典]に多く伝えられる妖怪、もしくはそれが起こすとされた怪異。つむじ風に乗って現れ、鎌のような両手の爪で人に切りつける。鋭い傷を受けるが、痛みはない。本作では、両腕が鋭利な刃物になった、少女の姿をしている。

かみしろさえこ/神代冴子→【臨時教師 神代冴子】
私立星龍女子学園の教師。当初臨時教師として赴任したが、のちに正式に教師として採用される。出身は和歌山県/高野町。真言密教の能力者。

かもとまさみ/鹿本真紗美→【凶走鬼】
榊真理子や黒神由貴のクラスメート。ボーイフレンドと共に山之辺スカイウェイにドライブに行き、怨霊に襲われて死亡。

かんとうきんこうのじつわこわいはなしすれ/関東近郊の実話怖い話スレ→【地獄の業火、浄めの火】
TWOちゃんねるのスレッドの一つ。黒神由貴シリーズ内に登場しているが、なにげに黒神由貴シリーズ以外の話のことも書かれている。

かんみどう/甘味堂→【地獄の業火、浄めの火】【下町のエジソン】
榊真理子が住む町の商店街にある和菓子屋。皮に黒砂糖を練り込んだおまんじゅうが人気定番商品。

きゃてぃ/キャティ→【交換留学生キャティ】
フルネームはキャティ・リン。中国名は林秀珍。シンガポールからの交換留学生。

きゃんちなみ/喜屋武千波→【邪眼の玻璃面】
新宿歌舞伎町のソープランド「田園」のコンパニオン。喜屋武美咲の姉であり、実の母親。政界麻薬汚染を知ったため、新妙会の構成員や同僚のソープ嬢に惨殺される。ノロの血を引く能力者。

きゃんみさき/喜屋武美咲→【邪眼の玻璃面】
榊真理子や黒神由貴のクラスメート。夏休み明けから登校せず、失踪。かかいムンとなった姉の喜屋武千波に憑依され、関係者を惨殺してゆく。

きょう-わん/恐-1→【ガール・ミーツ・ガール】
ネット上で開催される、実話怪談コンテスト。

くこんば/クコンバ→【交換留学生キャティ】
漢字で書くと「九恨婆」。九つの恨みを持って死んだ老女の妖怪。

くじ/九字→【臨時教師 神代冴子】
印を結んで、臨(りん)・兵(びょう)・闘(とう)・者(しゃ)・皆(かい)・陣(じん)・列(れつ)・在(ざい)・前(ぜん)の9文字を唱えることで魔を祓う、真言密教の法。

くじちゃん/久慈ちゃん→【願いがかなうアクセ】
東央テレビのプロデューサー。ディレクター時代、ロケに行った山形で、当時スナックに勤めていた神代冴子にぶん殴られ、歯を折られる。

くだらゆういちろう/百済雄一郎→【冥婚】
水越琴美に片想いしていた青年。

くらもとみちる/倉本ミチル→【アイドル生出演の日】
人気急上昇中の実力派シンガー。アメリカからの帰国子女。

くろかみさなえ/黒神早苗→【闇からの招待状~ビギニング黒神由貴~】
黒神由貴の母親。黒神由貴や黒神千代と同様の「力」を持っていると思われる。

くろかみじんじゃ/黒神神社→【闇からの招待状~ビギニング黒神由貴~】
ほとんど廃神社同様の神社。本殿及び奥の院は黒神家の中にある。

くろかみちよ/黒神千代→【闇からの招待状~ビギニング黒神由貴~】
黒神由貴の祖母。黒神由貴言うところの「お祖母様」。黒神早苗の母親。

くろかみゆき/黒神由貴→【魔女の人形】
言うまでもなく黒神由貴シリーズの主人公。あやかしに遭遇したとき、無意識に鋭い目つきになる。

けーいだいほういがくぶ/K医大法医学部→【地獄の業火、浄めの火】
名取裕子似の助教授が監察医を務める。本人は意識していないが、妖しがらみの司法解剖をたびたびおこなっている。

けっかい/結界→【塩の家】
聖なる領域と俗なる領域を分ける境、転じて霊的なものや魔的なものから防御するための障壁、あるいは逆にあやかしを外に出さないための障壁のことを言う。

げほう/外法→【アイドル生出演の日】
仏教の法である仏法(内法)に対し、それ以外の法のこと。つまり、仏教以外の宗教、仏教から見た異教のこと。魔法、魔術、妖術といった意味合いも持つ。

けやきのたいぼく/欅の大木→【ワタシ的くろかみ風日常】
長く病欠していた尚美の家にある樹。この樹を切り倒す計画が持ち上がってから、尚美が体調を崩していた。

げんじょう/幻丞→【常世の誘い~ビギニング神代冴子~】【邪眼の玻璃面】
高野山、神代冴子の実家の寺で修行する、真言密教の僧侶。車、バイク、風俗好き。180cmをこえる長身で、モデルと見まがうばかりのイケメン。

げんみょうし/幻妙師→【常世の誘い~ビギニング神代冴子~】
真言密教の僧侶。神代冴子の祖父。

こうやさん/高野山→【常世の誘い~ビギニング神代冴子~】
和歌山県にある、真言密教の聖地。「高野」という言い方をする場合もある。

こくうき/虚空鬼→【ママと母親が出会ったら】
異界の妖し。黒神由貴のママと榊真理子の母親が出会うきっかけとなった。

ごちこうどう/五智香堂→【居酒屋の二人】
高野山・高野町内にある香専門店。ただし、観光客相手の店ではなく、神代冴子や玄妙師など、言わばプロ御用達の店。

ごとう/後藤→【邪眼の玻璃面】
新妙会の構成員。政界麻薬汚染、喜屋武千波惨殺の中心人物。

ごとうきょうじゅ/後藤教授→【黄泉と電脳空間の間(はざま)で】
真彦の大学の研究室教授。マン-マシン・インターフェイスを研究している。

こんごう/金剛→【遊女無惨絵始末】
越前屋六右衛門の手下。遊女殺害ショーの実行役。力士?

こんどんき/魂呑鬼→【願いがかなうアクセ】
人間の魂を「食う」あやかし。仔を孕んだ猫の腹を裂き、その胎児を乾燥させて作った呪物。それの真言密教での呼称。

さ~そ

ざ・いんぺりある/ザ・インペリアル→【邪眼の玻璃面】
新宿歌舞伎町のファッション・ヘルス。幻丞のなじみ店らしい。オキニ(GIMA注:風俗におけるスラング。なじみの風俗嬢の意)はミカちゃん。Fカップ。

さえぐさじつぎょうこうこう/三枝実業高校→【願いがかなうアクセ】
榊真理子や黒神由貴とトラブルを起こした大坪ミキが通う高校。程度はよろしくない。

さえちゃん/サエちゃん→【冥婚】
神代冴子が山形にいた当時の呼び名。

さかいみか/酒井美佳→【ガール・ミーツ・ガール】 【黄泉と電脳空間の間(はざま)で】
黒神由貴、榊真理子のクラスメート。無類の怪談好き。

さかきまさひこ/榊真彦→【下町のエジソン】
榊真理子の兄。電子物性工学専攻の大学院生。趣味は神社仏閣めぐり。

さかきまりこ/榊真理子→【塩の家】
黒神由貴シリーズのもう一人の主人公。基本的には彼女の一人称で話は進む。

しおのいえ/塩の家→【塩の家】
星龍学園の通学路途中にある一軒家。家を取り囲む塀の上に数十cmおきに盛り塩されている家に対して、榊真理子が付けた呼び名。

じこうでんきはいこうじょう/慈光電気廃工場→【迷宮の黒神由貴】【迷宮の神代冴子】
心霊スポットとして有名な施設。ここで死んだ怨霊に招かれ、黒神由貴、榊真理子、神代冴子は工場内に潜入する。

したまちのえじそん/下町のエジソン→【下町のエジソン】
榊真理子が住む町の商店街にある敷島時計店の店主。大メーカーの開発部門の重役だったという経歴から、そう呼ばれるようになった。

じゅふ/呪符→【その後の塩の家】【凶走鬼】
紙や布、木片に呪文や文様を描いたもの。護符、神符とも。黒神由貴が退魔行のアイテムとしてしばしば用いる。

しょうていらいは/掌底雷波→【黄泉と電脳空間の間(はざま)で】
榊真理子がプレイしているゲームで使用されている技。真理子が「黄泉の世界」で使用すると、ゲームのように効果があった。

しらとれむ/白戸麗夢→【交換留学生キャティ】
星龍学園短大部学生。学生寮の寮長で、交換留学生の世話役も務める。

しらはまさんだんぺきどうくつ/白浜三段壁洞窟→【常世の誘い~ビギニング神代冴子~】
白浜温泉街から約3キロの位置にある、長さ2キロ、高さ50~60メートルの大岸壁を白浜三段壁と言い、断崖絶壁の名勝として知られている。また、自殺の名所という不名誉なことでも有名で、自殺防止の立て札があちこちに立てられ、心霊スポットとしても有名。白浜三段壁洞窟とは、白浜三段壁の地底36メートルに広がる海蝕洞窟のことを言う。源平合戦で知られる熊野水軍の舟隠し場の伝承が残っている。

しりつあいとくじょしこうこう/私立愛徳女子高校→【彼女の死に関する2、3のことがら】
都内の私立女子高。星龍学園にくる前に神代冴子が臨時教師として勤務していた。生徒の樋口真奈美の自殺にからみ、真言密教の呪術を用いる。

しりつせいりゅうじょしがくえん/私立星龍女子学園→【塩の家】
榊真理子と黒神由貴が通う私立高校。レベルはけっこう高いらしい。

しりつほうおうじょしがくえん/私立法王女子学園→【魔女の人形】
クラスの生徒や担任が連続して死亡したことに不審を覚えた黒神由貴は、同じクラスのある生徒に注目するが……。黒神由貴登場の第一弾。この作品のみ、黒神由貴が強力な能力者であることはラストまで伏せられている。

しんごんみっきょう/真言密教→【臨時教師 神代冴子】
弘法大師空海によって体系づけられ開かれた。真言宗。単に「密教」とも。

そんざい/存在→【ガール・ミーツ・ガール】
星龍学園内にいる、星龍学園にかかわってきた者たちの『想い』が人の形を取った存在。

しんみょうかい/新妙会→【邪眼の玻璃面】
新宿を中心に勢力を伸ばしつつある新興暴力団。政界にも通じ、麻薬を扱う。

すなっふ・むーびー/スナッフ・ムービー→【遊女無惨絵始末】
人が暴行され、あるいは殺される状況を記録した映像のこと。目的はあくまで娯楽のためであり、ニュース報道などのドキュメントとは異なる。

た~と

たいむかぷせる/タイムカプセル→【その後の塩の家】
記念品などのメモリアルグッズを封入し、地面に埋めるなどして、数年あるいは数十年後に掘り出すための、保存容器。金属製、陶器製などの既製品が販売されている。

たかみしげこ/高見繁子→【邪眼の玻璃面】
新宿にあるソープランド「田園」のコンパニオン。喜屋武千波をマカロフ拳銃で射殺。かかいムンとなった喜屋武美咲によって手足をもぎ取られ、出血性ショックで死亡。

ちくしょうごろも/畜生衣→【地獄の業火、浄めの火】
約500年前、過酷な年貢取り立てに対抗するため、犬神の法を自らに用いて妖怪と化した僧侶。人肉の味を知ったために、大名のみならず百姓たちをも「喰った」ため、「畜生衣」という名で呼ばれて恐れられる存在となった。

でんじゃらねえさん/でんじゃら姉さん→【冥婚】
山形のスナックにいた頃の、神代冴子の呼び名。気にくわない客には鉄拳を飛ばすこともあったため、危険→デンジャラス→デンジャラスなお姉さんとなり、略して「でんじゃら姉さん」となった。さらに略して「でん姉」と呼ばれることもある。

とぅーちゃんねる/TWOチャンネル→【地獄の業火、浄めの火】
ありとあらゆるジャンルの掲示板がある、巨大掲示板群サイト。でたらめな情報、誹謗中傷、さまざまな書き込みが乱れ飛んでいるが、たまに真実が書き込まれていることもあるため、油断ならない。

とこよ/常世→【常世の誘い~ビギニング神代冴子~】
死者の国、黄泉の国とも。あるいは逆に長寿や不老不死がもたらされる「理想郷」であると定義される場合もある。いずれにしても、現世に生きる者にとっては「異界」である。

どっこしょ/独鈷杵→【彼女の死に関する2、3のことがら】
真言密教で用いられる法具(仏具)。似た形状のものに、三鈷杵(さんこしょ)、五鈷杵(ごこしょ)などがある。神代冴子がしばしば退魔行に用いるアイテム。「凶走鬼」の事件にて、それまで使用していたものを失うが、高野山に新たに発注。現在使用中のものは特別仕様で、普通の独鈷杵よりも両端が鋭く尖り、武器としての属性を強くしている。

な~の

なおみ/尚美→【ワタシ的くろかみ風日常】
長く病欠していた榊真理子のクラスメート。自宅に立つ欅の大木がその原因で、神代冴子の知り合いの僧侶(幻丞)がアドバイスして、ことなきを得る。

のろ/ノロ→【邪眼の玻璃面】
琉球王国にかかえられていた霊能力者(巫女)。基本的に一代限りの「ユタ」とは異なり、その能力は代々伝えられる。

は~ほ

はやみたつお/早見達夫→【邪眼の玻璃面】
新妙会の構成員。かかいムンとなった喜屋武美咲に焼殺される。

はるかちゃん/ハルカちゃん→【ハルカちゃんのこと】
黒神由貴小学5年生の頃の同級生。自称霊感がある人。

はんごんこう/反魂香→【居酒屋の二人】
焚くとその煙の中に死んだ者の姿が現れるという伝説上の香。

はんごんのじゅつ/反魂の術→【アイドル生出演の日】
死者を生き返らせることができるという秘法。事故死した倉本ミチルに対し、安倍道明が用いるが、術が未熟だったためか、タイムリミットがあった。

ひぐちまなみ/樋口真奈美→【彼女の死に関する2、3のことがら】
私立愛徳女子学園の生徒。予備校で知り合った他校の生徒の子供を妊娠したことを気に病み、マンションから飛び降り自殺を図る。

ひひいろかね/ヒヒイロカネ→【神の落としもの】
太古日本で様々な用途で使われていたとされる、伝説の金属または合金。

ふだらくとかい/補陀洛渡海→【常世の誘い~ビギニング神代冴子~】
南方海上にあるとされた補陀洛浄土を目指して船出する行。高知県の室戸岬、足摺岬、九州の有明海などから渡海したが、もっとも著名なのは和歌山県の那智勝浦であった。わずかな水や食料を積んだだけの小船で船出し、しかも船室は外から釘で打ち付けられるため、実質的には死出の旅であった。

ぶろぐ/侮ログ→【邪眼の玻璃面】
近添真琴さん主宰のサイト。ネット上のおもしろ画像、動画、あるいは社会的な出来事に関しての記事がUPされる。榊真理子がブックマークしているらしい。実は作者もブックマークしているw

へいわのひかりきょうだん/平和の光教団→【黄泉と電脳空間の間(はざま)で】
カルト教団。洗脳によって信者を集め、警察の強制捜査の直前、集団自殺によって壊滅。

べんざいてん/弁財天→【少女アリス】
七福神の一人。アリスに取り憑いていたらしいあやかし。「弁財天」と自称しているが、真実は不明。

ほんみょうど/ホンミョウド→【塩の家】
榊真理子がうろ覚えに記憶していた言葉。正しくは「陰陽道」。

ま~も

まえはらしゃこうがい/真栄原社交街→【邪眼の玻璃面】
沖縄県/宜野湾市にあるちょんの間街。地元では「新町」と呼ばれる。

まおたいぎ/マオタイギ→【願いがかなうアクセ】
人間を恐怖の極限に追い込み、その時の精神を「喰う」あやかし。仔を孕んだ猫の腹を裂き、その胎児を乾燥させて作った呪物が自我を持ってあやかしとなったもの。漢字では「猫胎鬼」。

まぶちたみお/馬淵民雄→【迷宮の黒神由貴】【迷宮の神代冴子】
ブラック企業と悪名高いマタミチェーンの社長。都議選に出馬するため社長職を退き、会長となった。

まんここうえん/漫湖公園→【邪眼の玻璃面】
沖縄県/那覇市にある公園。喜屋武美咲、喜屋武千波の父親が白骨死体で発見された。

まんとうくようえ/萬燈供養会→【常世の誘い~ビギニング神代冴子~】
8月に高野山でおこなわれる行事。「ロウソク祭り」とも言われる。大松明を持った行列は、2006年以降はおこなわれていない。

みうらたくみ/三浦拓実→【常世の誘い~ビギニング神代冴子~】
高野山に住んでいた頃の、神代冴子の幼なじみ。厭世傾向が強い。神代冴子にメンソール・タバコを覚えさせた。父親を強盗に惨殺される。

みずこしことみ/水越琴美→【冥婚】
山形市内のラウンジ「アフロディーテ」のホステス。ムカサリ絵馬に名を書かれたため、亡者につきまとわれる。

みたまむしり/御魂毟り→【願いがかなうアクセ】
人間を恐怖の極限に追い込み、その時の精神を「喰う」あやかし。仔を孕んだ猫の腹を裂き、その胎児を乾燥させて作った呪物。それの陰陽道での呼称。

みはしらとりい/三柱鳥居→【神の落としもの】
通常の鳥居と異なり、3本の柱で構成された鳥居。京都・蚕ノ社(かいこのやしろ)駅近くの物が有名。

みやもときょうこ/宮本京子→【魔女の人形】
私立法王女子学園2年B組の生徒。人形を用いた呪法によって、自分に不愉快な思いをさせた人間を呪い殺してゆく。

むかさりえま/ムカサリ絵馬→【冥婚】
山形県/最上地方などに伝わる、死後婚の一つ。伴侶を持つことなく死んだ者を哀れんで、架空の人物と並んで夫婦姿に描いた絵を寺に奉納した物を言う。言うまでもなく、並んで描く人物に生きている実在の人間を描くことはタブーである。

めいこん/冥婚→【冥婚】
伴侶を持つことなく死んだ者を哀れんで、あの世(冥界)で夫婦にしてやろうという、供養の一形態。北東北地方で多く見られる。死後婚とも。

めうし/牝牛→【臨時教師 神代冴子】【美女の心霊談義】
榊真理子や黒神由貴たちの、もともとの担任教師。三人目の子供を妊娠したため産休を取り、その代わりの臨時教師として神代冴子が星龍学園に来た。

めはりずし/めはり寿司→【何かあったようななかったような、そんな日】
和歌山県の郷土料理。どちらかと言えばB級グルメ系の食品。大きなおにぎりを高菜の漬け物の葉でくるんだもの。食べる際に大口を開け、目を見開いて食べることからこの名がある。

めりーさんのやかた/メリーさんの館→【地獄の業火、浄めの火】
関西地方に存在していると言われる、心霊スポット。大きな洋館で、中に侵入すると、大勢の白人の子供に出逢う。「地獄の業火、浄めの火」では、このことではなく、別の施設を指して「メリーさんの館」と呼ばれていた。

めんそーる・たばこ/メンソール・タバコ→【常世の誘い~ビギニング神代冴子~】
神代冴子の高野山時代の幼なじみ、三浦拓実が好んで吸うタバコ。ハッカの風味がする。

もっちゃん/もっちゃん→【地獄の業火、浄めの火】
榊真理子が住む街及びその周辺を行動エリアとするホームレス。悪ガキ中学生に撲殺される。

や~よ

やたがらす/八咫烏→【狙われているのは誰】
日本神話において、神武東征の際に、高皇産霊尊によって神武天皇のもとに遣わされ、熊野国から大和国への道案内をしたとされるカラス(烏)。一般的に3本足のカラスとして知られ古くよりその姿絵が伝わっている。

やまのべすかいうぇい/山之辺スカイウェイ→【凶走鬼】
都内と隣県を結ぶ峠道。元は主要道路であったが、別のバイパス道路ができたため利用者は激減。結果として走り屋たちが好んで走る道になった。

ゆうじょむざんえ/遊女無惨絵→【遊女無惨絵縁起】【遊女無惨絵始末】
江戸時代の豪商、越前屋六右衛門が遊女が惨殺される情景を、お抱えの絵師に描かせたもの。殺された遊女の怨念がこもっているとされ、厳重に封印された上で、埼玉県にある延嶺寺に収められている。

ようとう/妖刀→【黒神由貴な日々】 【かまいたちを倒せ】
とある骨董店が厳重な管理の下に保管している日本刀。手に取ると、黒神由貴や神代冴子でさえ、近くにいる人間を切りたい衝動に駆られる。

よみのせかい/黄泉の世界→【黄泉と電脳空間の間(はざま)で】
秋山が造った電脳空間内の世界。実際にも黄泉の世界とつながっていた。

よみへのとびら/黄泉への扉→【黄泉と電脳空間の間(はざま)で】
ネット上で話題になっている謎のサイト。サイト入口から内部にエンターするのが困難で、エンターできた者はリアルワールドにおいて昏睡状態に陥る。秋山が作成。

よりしろ/依代→【邪眼の玻璃面】
神霊が依り憑く(よりつく)対象物をさす。「邪眼の玻璃面」においては琉球ガラス製の面がそれにあたり、これを依代として、喜屋武千波の死霊が喜屋武美咲に取り憑いた。

ら~

りりす/リリス→【幻丞色街退魔行】
男性の夢の中に現れて誘惑する夢魔。本作では、過去のトラウマにとらわれている男性を利用して、連続情交殺人をおこなう。


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